常に「別枠の存在」でいる絶妙なポジションワーク
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| 木村カエラ初のベストアルバム『5years』 |
木村カエラは芸能界でのポジションワークが絶妙だと思う。近年の芸能界で一大勢力となっている「ハーフのモデル出身女性タレント」というジャンルの中でも、木村カエラだけは極めて異質の存在感を放っている。だから、彼女にはライバルと呼べる女性タレントがいない。それはすなわち、誰ともキャラがかぶっていないということだ。しかも、有吉弘行が言うところの「売れ‘すぎ'てはダメ」という芸能界生き残りの鉄則もしっかり守っている。僕の記憶が正しければ、今まで木村カエラ人気が社会現象にまでなったという事実はないものの、それでもここ数年ずっと高い人気を維持しているのだ。
木村カエラは外国人の血が入ったハーフモデルならではの抜群のルックスながら、アイドル的なポジションではなく、女優やバラエティタレントといったポジションでもない。アーティストという言葉の本来の意味はさておき、とりあえず世間的には「お洒落でキュートな個性派アーティスト」というイメージを確立している。だからといって、従来の芸能界によくありがちだったサバサバした男勝りの性格、すなわち「かっこいい女」といったイメージでも売っていないため、同じハーフモデル出身の土屋アンナとポジションがかぶることもない。月並な表現だが、木村カエラは芸能界でオンリーワンの存在なのだ。
有象無象の個人商店が乱立する芸能界で、ここまで唯一無二の独自路線を確立し、尚且つ安定した人気をキープしている「木村カエラ商店」は偉大だと思う。木村カエラがすごいのか、それともプロデューススタッフがすごいのか、いずれにせよ何も考えず自然に活動していっただけで、いつのまにかそうなったというわけではないだろう。ライバルを作らない独自路線のプロモーション戦略。同世代の多くの女性タレントたちの中で、常に「別枠の存在」になり続ける木村カエラ商店のしたたかさに僕は舌を巻くわけだ。 |